八幡神とは
八幡神とは…
八幡神社・八幡社・八幡さま・若宮神社に祀られる神であり、その起源は大分県宇佐市の宇佐神宮にあるとされるが、神格の起源については不明な点が多い。
応神天皇は当時、大陸の文化が最初に流入してくる福岡県の北九州において産まれたとされ、誉田別尊(ほんだわけのみこと)とも呼ばれる。
近畿から西日本一帯の山の民と海の民をすべて平定、
軍事的な力によって勢力を拡大し朝鮮との交流も行い、東国への進出も行ったとされる。
そうしたことから、八幡神=武神とされる。
源氏との結びつきもあった。
源義家が7歳で元服した際に自ら「八幡太郎義家」と名乗り、八幡神の武神としての威光を利用した事が源氏と八幡神とを結びつけた出来事であると言われている。
その後、鎌倉幕府を開いた源頼朝が鶴岡八幡宮を源氏一門の守護神として祀った為、全国の武士の崇敬の対象となり、八幡神の存在は武士のみならず庶民にまで広まっていく事になる。
さらに、八幡神は元寇の際には後に神風とも呼ばれている季節外れの暴風雨を起こしたとも言われており、この国の危機を救った出来事によって八幡神の名声は不動のものとなったと言える。
八幡神は武家を王朝的秩序から解放し、天照大神とは異なる世界を創る大きな役割があったとされ、そのことが、武家が守護神として八幡神を奉ずる理由であったとも言われる。
諸説あるわけであるが、最近読んだ飯沼賢司「八幡神とはなにか」には、
・その成立の時から古代日本の西の国境に生まれた西方鎮守の神で国家というものを背負って登場し、大仏建立を契機に国家の鎮守神へと変身した
・仏教をいち早く取り込み、仏と神々をつなぐ新しい神として、時代の潮流をとらえ、その姿を時宜に合わせて変化させた
といった視点が示されていた。
…とりあえず、八幡神については以上とする。